日本カウンセラー学院 学院情報
 
心理カウンセリングとは 心理学・カウンセラー誕生 心理カウンセラーについて 心理カウンセラーの基礎知識
【人名】
心理カウンセラーの基礎知識
【参考文献】
 

心理学・カウンセラー誕生

 
■心理学誕生
心理学や心理カウンセラーの学ぶ臨床心理について、ご興味のある方のために、心理学の歴史を簡単にたどってみましょう。
心理学には、現在、「社会心理学」・「認知心理学」・「犯罪心理学」・「教育心理学」など様々な分野があり、それぞれが関連しながら発展しています。
心理カウンセラーが主に勉強している「臨床心理学」は、その中の一分野になります。
 
◆心理学の黎明期
古代から中世にかけては、まだまだ心理学といわれるものは存在していませんでした。もちろん心の問題を考えることについて、まったく行われていなかったわけではありません。プラトンやアリストテレスに代表されるギリシャの哲学者の心の動きに関する考え方などが現代にも伝わっています。しかし、この時代は、まだまだ科学としての心理学ではありませんでした。
 
◆心理学の夜明け
ルネサンスの時代以降になってくると、まだまだ哲学的とはいえ、デカルトやライプニッツなどによる心理の考察がなされるようになりました。
その後17〜18世紀にかけて、心理学における最初の科学的研究が、ロックなどによって行われるようになりました。このロックの思想は、「人間の観念はすべて経験から習得される」(先天性と後天性についての論争の出発点)や「人間が生まれたときは完全に同等である」(平等思想)が含まれていました。
さらに時代が進み、19世紀に入ると生理学や医学の発展と共に、心理学も、より科学的、論理的な研究へと進化を遂げます。ミューラーによる「特殊神経エネルギー説」や、それを発展させたヘルムホルツの理論などを基に、より高度な研究がなされ、「知覚心理学」の基礎が築かれました。
19世紀も半ばを過ぎると、もともと物理学者であったフェヒナーにより、「人間の感覚や精神活動を測定するときの実験理論」の整理がなされ、これにより、「人間の感覚という極めて主観的なものの科学的に測定」についての基礎原理が確立されました。
 
◆心理学の確立
心理学独立の年といわれる1879年。世界最初の実験心理学研究室が、ヴントによってライプチヒ大学に創設されました。ヴントによって実験アプローチの原理を得た心理学は、他の自然科学とは違った方向へ進むことになりました。ヴントの研究所から多くの優秀な研究者たちが育ち、また世界各地でも多くの心理学教室の誕生をみるに至りました。
同じころ、ドイツでは「作用心理学」が、イギリスでは「動物心理学」・「個人差心理学」なども生まれ、様々な分野に発展し現在に至っています。
 
◆臨床心理学の歴史
臨床心理学の定義は様々言われていますが、「人の心を癒す学問である」とするならば、人類の歴史と共に成長し、「宗教学」や「占い・呪術」などと区別は難しくなります。現在発展している「臨床心理学」の源流は、メスメルが、「動物磁気」と呼ばれるものを扱ったのが始まりである、と考えることができます。
19世紀半ばにこの「動物磁気」が「催眠」と理解され、この考え方が後に無意識の研究を始めるフロイトに多大な影響を与えました。

その後20世紀に入ってからは、心理学に3つの流れが確立されています。ほとんどの心理療法はフロイトに始まるといわれますが、彼が創始した「精神分析」により第1の流れが始まります。
この「精神分析」に対して、「行動療法」が次にアメリカで隆盛を極めます。
その後、カール・ロジャーズやアブラハム・マズローなどを中心として、「自己実現」を重視し、人間の肯定的側面を強調したグループを、自ら「心理学の第3の勢力」と呼びました。
この「人間性心理学」をさらに発展し、「心理学の第4勢力」として「トランスパーソナル心理学」を挙げる場合もあります。

現代の心理学は19世紀以降に生まれ、20世紀に開花したといっても過言ではありません。
21世紀に入った現在でも、様々な研究機関や研究者によって更なる進化を遂げています。
 
 
■心理カウンセラーの礎 〜心理カウンセリングの歴史〜
心理学・カウンセリングの歴史そもそもカウンセリング(counseling)とは何でしょうか?
心理学を基礎とした対人手段であり、心理的な問題や悩みを持つ人に対して、それを解決するための助言(援助)を与えること。その任にあたる人がカウンセラー。辞書で調べると、このような答えがかえってきます。
「相談」・「助言」・「指導」・「案内」……様々な意味を含んでいます。また、心理カウンセラー、産業カウンセラー、スクールカウンセラーなどカウンセラーにも様々な種類があるのです。

そもそも、20世紀のはじめにアメリカで始まったカウンセリング。心理学の理論と療法の発展のなかで誕生しました。その起こりは職業指導、心理測定、精神衛生が基となっています。高校卒業生の適性に合わせた就職指導(キャリアカウンセリング)が、そもそもの始まりだったのです。
1940年代に入ると、カール・ロジャーズによる来談者中心療法の確立によって、カウンセリングは新しい展開を迎えました。
その後、第二次世界大戦などを経て、戦争神経症や復員兵の社会復帰に心理カウンセラーが貢献しました。そのことによってプロの心理カウンセラーが誕生し、社会的認知を得ることによって、心理カウンセラーの活動領域は広まり、様々な療法の研究も進んできました。
誕生から100年も経過していない心理カウンセラー。しかし、複雑化、多様化した現代社会において不可欠な分野となっています。
カウンセリング(来談者中心療法)、精神分析療法、交流分析、行動療法、認知行動療法、自律訓練法、家族療法、ゲシュタルト療法、フォーカシング、NLP、POP、ブリーフセラピーなどカウンセリングで行われている心理療法も200を超えるようになってきています。

その中で、まごころと広い視点を持ち、洗練されたカウンセリングの技術と、様々な心理療法のエッセンスを提供できる心理カウンセラーの活躍が期待されています。
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